今日、帰りに立呑み屋で立呑んでて、ふと思い出した。
何が「プチット・マドレーヌ」の役割を果たしたのか分からないし
完全に忘れていた訳ではなく、10年に一度くらいは思い出すこともあったのだけど
小学校の4年か5年の時、作曲コンクールに出たのね。
コンクールといっても、御大層なものではなくて
兵庫県の東播磨地区の小学生の中でのコンクールだったから
地域の音楽教育関連行事の一貫だったのだと思う。
なぜ自分が学校代表に選ばれたのか、まったく分からない。
当時のこういう行事の代表って、選抜試験をやることもなく
投票で決める訳でもなく、先生が適当に選んでいたのね。
音楽だけでなく、作文コンクールとか絵画コンクールも同じで
先生が代表を選んで、入選したら朝礼で表彰されて
へーそんなんあったんだ、おめでとう、パチパチ(拍手)という風に
他の児童の預かり知らぬところでいつのまにか始まり
いつのまにか終わっていた。
今だったら父兄が黙っていないだろうけど
昔の学校なんてこんなもんだったわ。
多分私が選ばれたのは、当時クラス委員をしていたのと
ピアノを習っていたからだと思う。
一緒に行った子もクラス委員でピアノを習っていたから。
私は習っていたといっても、とんでもなく下手で全然上達しなくて
当時通っていたカワイ音楽教室の先生にも匙を投げられていた。
クラスにはもっと上手い子がいっぱいいたのだけど
その頃は、ピアノが女の子のスタンダードなお習い事だったので
クラスの女子のほとんどが習っていたし
学級委員だからこの子選んどいたら無難だわ、みたいな
いい加減な基準で選ばれたんだと思う。
まあ、その程度のゆるーいコンクールだった。
選ばれたことをいつ先生から聞かされたのか
コンクールが夏だったのか冬だったのか
親にどう話したのかも、まったく覚えていない。
当時は土曜が半ドン(死語)だったので
土曜にいきなり言われて、その日の午後に
学校から直接行ったのかもしれない。
多分、近所の駅からJR(当時は国鉄)に乗って
担任の先生と、もうひとり引率の先生と、
同級生のさよちゃんと、みゆきちゃんと一緒に出掛けたはずだけど
会場となった小学校も、どこだったか覚えていない。
加古川市か、小野市か三木市か、あのあたりだったと思う。
記憶が始まるのは、会場の小学校の中庭から。
中庭を通って受付に行くと、自分が入る教室を指示されて
三人はばらばらに違う教室に入った。
教室の中には、足踏みオルガンがずらっと並んでいた。
ひとつの教室に40人くらいいたと思う。
自分の名前が貼ってあるオルガンの前に座ると「お題」が配られた。
それぞれリズムが違う音符が三種類書かれていて
その中から一つ選んで、そのリズムを使って曲を作るというもの。
足踏みオルガンを弾きながら、配られた五線紙に作った曲を書いて行く。
ト音記号を書いて、拍子を書いて、選んだリズムにメロディを乗せて
小学生が音楽の授業で覚えた知識で作れる程度の
ごく簡単な曲を作った。たしか時間は一時間くらいだったと思う。
時間が来たら五線紙を提出して、中庭に戻って
またみんなで一緒に帰った、はず。
このあたりもほとんど覚えていない。
それから数週間後、私は「努力賞」というのを取ったらしくて
朝礼で全校児童の前で表彰された。
さよちゃんとみゆきちゃんは、どちらかが三位入賞
どちらかが同じ努力賞だったと思う。
よく分からないままに選ばれて、よく分からないままに連れていかれて
よく分からないままに曲を作って、よく分からないままに帰ってきたので
表彰されても、はあ、という感じで特にうれしかった記憶もない。
そもそも「努力賞」というのがどういう賞なのかも
説明された記憶がないからよく分からない。
思うに、授業で教わった音部記号や休止符をちゃんと使って
最後まで書けていたらもらえる賞だったのではないかと。
その努力賞の表彰状は実家に保管してあるので
コンクールに出たことは確かなんだけど
本当に記憶があいまい。
これくらいの年ごろの子供は、毎日毎日新しい刺激を受けるから
過ぎたことはさっさと忘れるんだろうね。
こんなに記憶は獏としているのに、不思議なことに
その時作った曲は、はっきり覚えているのね。
A A’ B Aという構成の、ものすごく単純で短くてつまらない曲なのに
今でもちゃんと覚えているわ。
考えてみれば、子供って柔軟よね。
いきなり曲を作れと言われて、ちゃんと作って提出したもんね。
絵を描きなさい、はいはい。
工作しなさい、はいはい。
朝顔育てなさい、はいはい。
25メートル泳げるようになりなさい、はいはい。
逆上がりできるようになりなさい、はいはい。
つたないながらも全部やってるし。
今の子供も同じことやっているよね。
さらに、塾に行って、サッカーして、英語習って
もっと忙しくいろいろやっている。子供、すごい。
大人じゃこんなことありえないわ。
無理なもんは無理だし、そういうことに時間を使うのが無駄
と考えて、はなから手を出さないもんね。
あのまま音楽の勉強を続けていたら今頃は作曲家に、
・・・絶対なってないな。
ピアノはちっとも上達しないから、中学に入る前に辞めちゃったし
大学時代はベースを弾いていて、指のマメを何度も潰しながら
毎日毎日練習していたのに、いまではまったく弾けなくなっている。
その頃何曲か作ってみたけど、その時作った曲はまったく覚えていない。
随分前に掃除していたら楽譜が出てきたけど、センス皆無で赤面した。
今では楽譜を書くことも出来ない。
子供だった私、えらい。
現在の姿からは想像もできないほど
柔軟で勤勉だった私のために
「努力賞」、胸を張っておこう。
どういう賞かよく分からないけど。
2017年8月26日土曜日
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