2021年1月4日月曜日

荒れ野に独り

あけましておめでとうございます。

お正月用のお花は買わないつもりだったけど、やっぱり買った。
そして活けてみた。下手なので若松の先端だけ。

なんかダメ感あふれてる。だって玄関が寒かったから
長さのバランスを取るのが面倒だったんだもん。

新年と言っても、今年はお正月中止だから
年末からずっと、仕事→寝る→食べる→仕事、のローテーションしています。
肩はガチガチに凝っているし、目は痛いし、集中は続かないし、太るし
年齢を感じるわ。

それはさておき、後輩から年賀状が来た。
会社を辞めて独立したんだと。

自分の好きなことを始めました、と。
それはいいのだけど、去年スタートさせたというネットショップを覗いてみて
うーん、と考え込んだ。
若手アーティストさんのカードとかハーブティーとか
彼女が好きそうなものを扱っているのだけど、
正直、あんまり利益は出ないだろうなあと思った。
多分、利益を出すのが目的ではなくて、好きなものを広げていきたいという感じなんだろう。
ヨガ教室もやっているみたいで、ちょいスピリチュアル系?

この後輩さん、ふわっとした可愛い感じで独特の世界を持っていた。
仕事は熱心で丁寧、細部まできちっと詰める人だったから
会社を辞めるにしても、思いつきで衝動的ではなく
じっくり考えて計画を立ててから辞めているはず。
職場は大手だから、運転資金もしっかり貯めていると思う。
彼女のやることに抜かりはない。

そうなんだよね。ちゃんと考えて始めたはず。
なのになんでこんなにモヤモヤするのだろう。
彼女には、その時私が持っていた知識や経験を全部教えた。
だから、仕事で頑張ってほしかったという気持ちはある。
実際、仕事は楽しいと言っていたし。

でも、やりたいことが見つかったのなら若いうちにやるべき。
軌道に乗せるのに10年かかったとしても、若いうちならその10年の後がある。
私の歳になったら、もうその10年そのものがないのよね。
歳を取って、引退してから好きなことをやる。それもアリだけど
それって老後の暇つぶしであって、こうありたいという人生設計ではないのよね。

彼女のショップを見て感じたのは、悪く言えば素人くささ。
良く言えば、ゆるやかで力が入っていなくて優しい感じ。
え?こんなんで大丈夫なんだろうか?食べて行けるの?と思った私はおばさん。

稼ごう、儲けようという気持ちはないんだろうね。
それよりも、自分の好きなものに囲まれて、同じものが好きな人と繋がって
輪が広がって、それでなんとかなるのが実は今の世の中なのね。
プロががっつり細部まで作りこんだものではなく、
感性とか感覚が合うかどうかの方が大事。
今の若い人ってそうよね。
そういうのを見ると、歳を取ったなあと思う。
私は常に、これでいいのか、これは商品になるのか?
お金を払ってもらう価値はあるのか?と考えてきた人間だし
まあ私の年代の人は大体そうよね。

自分の感性に合うものにお金をだす人はいるし
同じ感覚の人とつながりたいと思う人もいる。
そうそう、繋がり。
優しくて、ふんわりしていて心地よい繋がり。
おそらくそこからいろんなビジネス、ああビジネスじゃないよね。
いろんな活動に広げていくんだろうなあ。
とにかく、楽しんでやってくれることを祈ってる。

ただ、その繋がりの中に私は入れない。
私はこういう、ふわっとした柔らかい繋がりというのが苦手なんだ。
だって私は闘う女だから。常に何かに抗っている人間だもん。
怒りを推進力にして、怒ったあとのアドレナリンが噴き出す感じが好きなんだもん。

うーん、上手く言葉に出来ない。
何がいいたいのか纏まらない
同じ浮世に生きていて、袖摺り合った仲なのに
見えている世界が全然違うんだと、今更ながら気付いたことに驚いたのかもしれないし、
私の中には存在しない、柔らかくて美しいものを持っている彼女が羨ましいのかもしれない。

あなたは好きなものに囲まれた、優しい世界にいてください。
美しいもの、好きなものを追求して。
私はこのまま荒れ野を進んで、この世の汚いものを見続けるよ。

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