朝まで内職やって、提出して、お風呂に入って、わぁ、今日はいい天気!
洗濯して、干して、天気もいいし何しようかなー、と思っていたけど
寝てしまって、気付いたら夜だった。駄目ですわ。
ぼやっとしていたら、昔のことを思いだした。
派遣とか、請負とか、個人契約とかで、長年現場を転々としていると
いやー、いろんなことがありましたわね。
仕事自体に関わることは守秘義務があるので言えない、書けない。
それ以外も、機密保持の書類にサインしているところのは書けない。
なので、昔話。
出会った人とか、出来事とか、仕事内容は関係ないこととかで
印象に残っていることを書いてみる。
ある企業様との契約で、名前を出したら誰でも知っている大企業に駐在していた時のこと。
初日に、正社員の主任さんにいろいろ案内してもらったけど
その時に、貴重品は更衣室のロッカーでなく必ず手元に置いておくこと。
離席するときには、貴重品を入れているデスクの引出しには鍵をかけること。
と、くどいくらい注意を受けた。
今なら当たり前だけど、当時は社内だったらそこまで厳重に管理はしていなかったし
更衣室は職場と同じ部屋の中にあって、出入りは誰の目にも触れる。
そこまで神経質にならなくていいんじゃないか?と思っていたけど
やられました。
派遣の一人が入って二日目に、ロッカーの中に入れていた財布から
お昼休みに銀行で降ろしたばかりの4万円を抜かれました。
昼休みに更衣室で、ちょっと銀行に行ってお金を降ろして来るわ
と話していたので、中にいた誰かに聞かれていたみたい。
帰りに見たときにはお金がなかったというから、昼休みの後から5時までの間に
盗まれたってことになる。しかも同じ部屋の中にいる人に。
ちなみにその会社、今では当たり前になったIDカードが一般的でなかった時代に
首から下げるタイプの名札を全員つけていて、それがないと入室できなかったし
警備員が時々巡回してきては、名簿と名札を付き合わせて確認していたので、
外部からは絶対に侵入出来ないようになっていた。
「だからあれほど注意したのに!」と怒っていた主任さんによると
今までも何度も盗難があったそうな。現金だけでなく、買ったばかりの口紅やシャドーを
お昼休みに更衣室で化粧直ししながら、それいいねー、新しく買ったんだー
と会話していたら、その日のうちにきっちり盗まれていたとか。
派遣さんや出向さんは、まさかこんな大企業に変な人がいるはずないと
油断しがちだけど、規模が大きくなるとその分、変わった人もいるからね、と。
主任さんの話から察するに、実は犯人の目星は大体ついているみたいだったけど
現場を押さえないとどうにもならないみたいだった。
この企業様はお給料が良かったので、お金が無くて盗んでいるのではなく
人のものを取るのが癖になっているんだろうと思う。
ほかにもいろいろあった。
社員同士仲が悪くて、ロッカーに入れていたコートに赤インクを掛けられた人がいたり、
仕事の連絡事項をお昼に社員食堂で伝えて、一緒にお昼を食べなかった人には教えないという
なかなか癖のあるチームリーダーがいて、教えてもらえないと困るので
お昼になったらみんなリーダーのあとにぞろぞろ列を作って食堂に行くという
ドラマのように滑稽な風景が展開されていましたわ。
実は私も被害にあって、大事な手続きの方法が変更になったのを知らず
他部署からクレームが来たことがあった。課長に注意されて、
え?聞いてないですけど?と答えたら、隣の席の人が、実はお昼に・・・と
こっそり教えてくれた。お昼にいない人に教えたらリーダーの機嫌が悪くなるので
みんな黙ってたんだって。それを聞いて、こめかみがプチっと鳴りましたわ。
知りません、聞いていないことはできません、と、断固今まで通りのやり方を貫いたら
課長に「勘弁して」と言われた。いや、勘弁しない。
大事なことはメールでもいいから全員に回覧しておくべきでしょう。
何をリーダーの胸先三寸に任せてるんだよ。私はそんなこと知らん。
結局、課長が改めて説明してくれて、以後、メール回覧になったけど
なぜ初めからそれをやらない?
もちろん、その後もお昼の大名行列は完全無視していたら
その後ひとりふたりと抜ける人が出て、最後には誰もリーダーに付き合わなくなった。
このリーダーさん、仕事はきちっとやるしっかりした人だったけど
文房具、例えば大きいホチキスなどの共有のものを自分で独占していて、
使うときには「貸してください」と頼まないといけなかった。
当然、機嫌が悪いときには貸してもらえないので、みんな機嫌とるとる。
私は出向だから契約したタスクをこなさないといけないので、
そんなことに付き合う時間はない。課長に「不便だからもう一つ買ってください」と頼んで
私専用のを買ってもらい、それを誰でも使えるようにキャビネットの上に置いていたら、
みんなリーダーに頼むのを止めて、それを使うようになった。
お昼には付き合ってもらえない、誰も頼みに来ない状態になったら
リーダーはなぜか心を病んで休職した。いったい何なんだ?
他にも変わった人がいっぱいいたな。
中でも印象に残っているのは、会社勤めとは思えないような
派手な化粧に髪の毛はまだら染め、露出の多いキャミにぴたぴたのタイトスカート
ペディキュアの素足にミュールをつっかけて、いつも足を組んで
そのミュールをプラプラさせていた社員さん。
仕事中、何時見ても爪を磨いているかマニキュアを塗ってる。
デスクの上には、ミニフィギュアが大量に並べてあったわ。
保守的な大企業に似つかわしくない服装と振る舞い。いや保守的でなくてもびっくりするわ。
コネ入社ですか?と他の社員さんに聞くと、そうじゃないって。
こんな状態だから、如何にもこの人を遊ばせておかないために無理に作りました
と言う感じの、あってもなくてもいい作業をやってた。
必要ない書類というか、カバーシートの作成だけど、
必要ないけど存在している以上は添付しないといけないルールで
それの作成を頼みに行くのが面倒だった。
融通も効かなくて、申し込み時間を一秒遅れても翌日回しになって
必要ないシートをあいつのために添付しているのに、とみんな不満たらたら。
社員さんたちも、あの態度あの服装ならお使いにも出せないと頭を抱えていたけど
正規雇用者の雇用はがっちり守られてる、すばらしき日本。
言われた仕事さえやっていれば、解雇も出来ず放置するしかないのね。
でもこの人、見た目も態度もだらしないし超無愛想だけど、
シートの作成は驚くほど速かった。頼んでよそ見している間にもう出来ていた。
しかもノーミスだったんだよね
多分、本当はすごくしっかりした人だったんじゃないかと思う。
入社時にはこんなんじゃなかったはず。そもそもこんなだったら入社できてないし。
実は意図的にこういう態度を取っていたんじゃないかという気がする。
一体何がこの人をこんな風にさせたのか、何があったのか、いろいろ考えたわ。
リーダーにしても、帰りの駅でたまたま一緒になった時に話をしたら
結構おもしろい人だった。私はこの人嫌いじゃないなあ、と思った。
綺麗でスタイルもいい人だったし、仕事が出来ることは誰もが認めていた。
普通にしていても信頼されていたはずなのに、情報にしろ文具にしろなぜ独占に拘ったのか。
人間の心の闇というのは、他人には計り知れないものだなあ。
この職場は他にも首をかしげたくなることが多かったなあ。
そもそも、当時は外部から出入りし放題だった大企業で、
警備員が建物内の人間をいつもチェックしていたこと自体が不自然だったし、
実はその理由も同業他社の人からこっそり教えてもらったけど、言えない。
何かと闇深いなあと思った。
環境が病んでいるから中の人が病むのか、中の人が病んでいるから環境が病むのか
組織の人間でない私には分からない。
***
ここまで書いて疲れたわ。
書いてみると、意外につまんないね。
他の職場のことはまたおいおい。書ける範囲で。