2017年12月27日水曜日

もやっとしたこと

飛蚊症、気持ち悪い。目のまえで小さな虫が飛んでいるようで
つい追い払おうとして、あ、そうだったと思い出す。
なぜか今日は糸くずみたいなのが少ない。
でも夕方になると水の中から外を見ているような
曇っているような感じ。

目も曇ったけど、心はとっくに曇っていて
曇った心でいると、小さいことがなぜか引っかかってしまう。

帰りの電車の中で、ドアの側の四人掛けの椅子の
壁際の一番端っこに座っていた。
夕方のラッシュ時を少し過ぎていて、電車はそこそこ混んでいた。

大阪から数駅過ぎたら、隣に座っていた人が降りたので
私の隣が一つ空いた。するとその隣に座っていた女性二人が席を詰めて
ドア側の一番端の席を空けた。

そして、さかんに「ここに座って、座って」と言っている。
前に立っている人に言っているのかなと思ったら
ドアの側に小学校低学年くらいのお子さんふたりとお母さんが立っていた。
どうやら、遊園地に行った帰りみたいで
キャラクターの付いた大きなバッグを持っていた。

ドア側の手すりに持たれていた、兄弟のお兄ちゃんの方が
「座りたい」とつぶやいて、お母さんが
「もうちょっとだから辛抱しなさい」と言って
子供の疲れを紛らわすかのように、楽しかった遊園地の話をしていた。

女性二人は、お母さんに何度も
「ここ空いているから、ここ座って」と勧めていたし
空いている席の前に立っている女性もそうなると座れないよね。
席を譲る形で立ったままだった。

みんなが席を空けている状態になったので
お母さんは恐縮しながら、「座らせてもらいなさい」と
弟の方を座らせて、立っている女性と
座っている二人の女性にお礼を言っていた。

さらに数駅過ぎてから、二人のうち男の子の隣の女性が
席を立って降りて行った。そこで前に立っていた女性が座ろうとすると
今度は残った女性が「お兄ちゃん、ここ空いたから座りなさい」と
座席をぽんぽんと叩いた。
座ろうとしていた女性はまた遠慮して座るのを止めた。
お母さんは恐縮しながら(以下略

私はこの時、え?また子供を座らせるの?と思った。
前に立っていた、勤め帰りとおぼしき30前後の女性は
たくさん荷物を抱えてマスクをして、疲れた様子をしていたから。
これが妊婦さんやお年寄りや、体調の悪そうな人ならともかく
また子供を座らせるの?と。

いやいや、こういう場合は座らせるのが正解なのかも。
でも、このお子たちは、座りたいと数回つぶやいただけで
騒ぐわけでもなく、ぐずっている訳でもなくおとなしく立っていて
しつけの行き届いたお子さんという感じだったし
お母さんも子供を積極的に座らせようとはしていなかった。

なーんか、もやもやした。

女性が二人目のお子さんを座らせたとき、
私は立っている女性のバッグをチェックした。
マタニティマークを付けていたら、すぐに譲ろうと思って。
その女性、最初に空いた私の隣の席に座ろうとしていたのね。
その時にさっさと詰められてしまったから
端の空いた席に座ろうとしたら、また座れなくて
座ろうとして座れないを3回も繰り返していたので
なんか気の毒になっちゃって。

マタニティマークはついていなかったし、私より一回りは若いし
こっちもマスクしてゴホゴホいってる状態で
斜め前の人に席を譲るってなんか変かなあ、とためらってしまった。
いきなり「どうぞ」と譲られても困るんじゃないかと。

迷っているうちにさらに数駅進んで、
着いた駅でお母さんと子供さん二人は
席を勧めた女性に丁寧にお礼を言って降りて行った。
女性は笑顔でバイバイと手を振った。
これで立っていた女性が座るのかなと思ったら
その女性も電車を降りた。

私も間が抜けているけど、そこでようやく
もやもやの本当の理由に気付いたのよ。

この勧めた女性、自分は座ったままだったんだよね。

席を勧めた、お子さんを座らせた。それはいいよ。
でも、自分はずーっと座ったままやん。
自分の席を譲ったわけやないやん。
譲ったのは立ったままの女性の方やん。

電車を降りて駅から家に向かいながら
やっぱりもやもやしていた。

お子さんが座れてよかったな、と思うべきなのかな。
お子さんに譲ってあげるのは正しいことなのかもしれない。
うーん、でも否応なく席を譲らされた女性のことは
どうでもいいんかい?
まあ、その女性もほんの一瞬「え?」という顔をしただけで
あとは静かに立っていただけだったし、文句を言ったわけでもないし
小っちゃい子だから仕方ないわ、と気にしていないのかもしれない。

でも私はなんだか、アンフェアだなーと思ってしまったの。

こんな小さいこと、あれこれ考えるのは
私の心が曇っているからですよ。

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