2017年12月8日金曜日

議事録

議事録 minutes. Minutes of Meeting (M/M, MOM)
以前は電話会議やウェブ会議の通訳に入って
ついでに議事録も取っていました。
海外支社との会議の議事録は英語で取ってそれを日本語に直し
日本語版は社内の出席者に、英語版は海外の出席者に送って
内容を確認してサインをもらいます。
時間が経つと出席者が会議の内容を忘れてしまうので
議事録はその日のうち、遅くても翌日の午前中には出席者に回覧。
また、訳をするときは英訳でも和訳でも
英語版と日本語版の内容に齟齬が出ないように気を付けます。

普通は箇条書きでポイントだけを書くのですが
20代の頃に働いていた会社の議事録は
なぜか発言を細かく記録するきまりだったので
膨大な量になっていました。
普通はA4一枚か二枚に収めますね。

自分も出席した会議の場合は、大体どんな内容を話し合ったのか分かるので
議事録を取るのも訳すのもそれほど難しくはないのですが
今は翻訳オンリーで、プロジェクトの内容もほとんど知らされていないため
いきなり議事録を訳してと言われても、なんのことやら。
箇条書きで簡潔に書かれているうえ、出席者全員には分かり切ったことは
細かい説明がないので、意味が分からないことばかり。
もうこういうときは仕方ないので直訳です。
これが本当に退屈で、議事録の訳をしながら、絶対辞めてやる!と思います。

ところがその退屈な議事録、数日前から頼まれているのがものすごく面白い。
議事録を取ったのは、海外の現地社員で現地の言葉に加えて
日本語の読み書き話すがすべてほぼ完ぺき、さらに英語も上手いという方。
この方がまとめてきた議事録が面白いのなんのって。
出席者の発言がもうめちゃくちゃ。

A社新任の上司は訳が分かってなくて、お役所仕事の手続きみたいなことを
早くやるように、とにかくこの手続きを早くやるように、を延々繰り返しているし
それに対してB社部長が、だからやってるけど返事がもらえないんだよ!と怒って
C社部長は、ああもう無理、絶対間に合わない、撤収撤収!とキレ気味。

訳しながら、キレてる、部長キレてます!
A社上司が監査が入ったらまずい、早くして!と繰り返してますね。
「監査?ええがな!うちはかまわんよ、何ぼでも入れたらええがな!」
おーっ、B社部長、ついに開き直りました!
と、実況中継してしまった。

主語を省略して簡潔に書かれているのだけど
かなり急いて取ったみたいで、動詞の態が曖昧だったり
時制がバラバラだったり、前置詞が間違っていたりと
決して正確で分かりやすい英語を書いているわけではありませんが
表現がものすごくビビッドで、もめている情景が浮かんでくるようでした。
同じところをぐるぐる回っている会議なのに
発言者別に会話のポイントを集約して、全体を通して読むと
ちゃんと会話が成立するようなまとめ方もすごく上手い。参考になりました。
担当者も私の訳を待ちながらgoogle翻訳で読んでいたのですが、
つたないgoogle先生の翻訳でもすごい臨場感だ、と驚いていました。

もうこの会議がどう収まるのか知りたくて知りたくて
続きを催促してしまいそうになりました。

こういう議事録だったら毎日でも訳したいわ。
続きまだー? 

0 件のコメント:

コメントを投稿

また放置、そしていつのまにか春

 歳月が流れるのは早いなあ。 ぼーっとしている間に一年が終わり、年が明けたと思ったらもう2月も終わり。 父が手術で入院したりとバタバタしていたので2月半ばまで実家でリモートワークした。 いやー、仕事になりませんわ。 18時まで仕事なのに、5時過ぎから母に「ごはん作るの手伝え...