2017年12月30日土曜日

Disseminate

ようやく熱が下がったけど、まだふらふらする。
相変わらず咳が止まらなくて、咳のし過ぎで筋肉痛になった。
お正月用のお花を買ってきたけどまだ活けてない。これは明日にする。
寝込んでいたのでやることがいっぱい溜まってる。大掃除はパス。
さっきようやく年賀状を書き終わったわ。
今年はなぜか喪中の葉書が多くて、落ち込むわ。

取っていたメモを整理しようと思っていたけど
なかなかできませんね。忘れないうちにぼちぼちと。

disseminateという言葉、現在の職場では良く使います。

あるシステムを某国で普及させてその素晴らしさを知ってもらおう
という文章なら、「普及させる」がdisseminate。

Oxford Dictionaryでは
Spread (something, especially information) widely
つまり、情報などを広範囲に広めること

私の大好きなCollins English Dictionaryでは
To disseminate information or knowledge means to distribute it so that it reaches many people or organizations
情報や知識をdisseminateするというのは、たくさんの人や組織に届く様に
広めるということですね。

(余談ですけど私は英英辞典ではCollins-Cobuildが大好き。
 「これはな、こういう意味やねん」みたいな説明が読んでいて楽しい)

このdisseminateという単語、「周知徹底させる」という場合にも使うんですね。

現在休刊中の ”ロンドン駐在員の「英語、そういえばいいのか」
というメルマガのサイトに、チョイ古い記事ですが
この「周知徹底」の例文が出ていました。

 Please ensure that these changes are widely disseminated
   within your organization.
   これらの変更点を部門内に周知徹底願います。 

「周知徹底させる」はいろんな表現が出来ますよね。
ensure to keep (グループ・組織等) informed about
make (something) well known to (グループ・組織等)
make (グループ・組織等)fully understand~

ほかにもいろいろ思いつきますが、この例文を見たとき
うわー、これいい!めっちゃ簡単!と思いました。
Collins先生によると、disseminateはformalな単語。
仕事で使うにはいいですよね。

今では「周知徹底」という言葉が出て来たら
widely disseminatedばっかり使うという安直な道を選んでます。
だって簡単なんだもん。 

***
年賀状出して来よう。

2017年12月29日金曜日

静脈産業

朝から咳が止まらないし、熱っぽくて関節が痛い。
これ、インフルエンザかしら、と思って病院に行った。
微熱はあったけどインフルではないでしょう、と診断されたので
今日は仕事納めだったこともあり、そのまま出社した。
ところがどんどん熱が上がってきて、ふらふらする。
38℃になったところで、限界。結局3時前に早退した。
一体何しに会社に行ったんだか。風邪の菌をばらまいただけだったわ。

で、なんの脈略もなく静脈産業ですよ。

若手社員さんが、こんな言葉知ってます?と教えてくれた。

 自然から採取した資源を加工して有用な財を生産する諸産業を
 動物の循環系になぞらえて動脈産業というのに対して、
 これらの産業が排出した不要物や使い捨てられた製品を集めて、
 それを社会や自然の物質循環過程に再投入するための事業を行っている産業を、
 静脈産業と呼んでいる。(ネットEIC:環境用語集

ものを作り出す産業が動脈なら、その産業から出た廃棄物を処理するのが静脈。
へー、上手いこと言うなあ、と二人で感心してしまいました。

静脈産業 venous Industry  そのまんまですね。
では動脈産業は、 arterial industry

この場合は産業形態を循環系で表現していますが、
こんな風に別の物に例えて分かりやすく表現することは結構ありますね。

たとえば繊維産業の川上、川中、川下という言い方も
産業構造を川の流れに例えたもので、ざっくり言えば
川上というのが紡績、染織、織布、編みなどの素材を作る分野。
織りは川中に含む場合もありますが、昔私が繊維業界で働いていたころは
織物工場(機屋)は川上と呼ばれていました。
川中というのはその素材を使って製品を企画製造する分野。
川下はアパレルの小売り。 

素材から製品化、販売と、消費者が広がることを
川を下っていくにつれて川幅が広がることになぞらえていて
これも上手いこと言ってますね。 

これを英語で言うとすると、

川上 upstream
川中 midstream
川下 downstream

そのまんまやん。
紡績関係のレポートを翻訳していた時には、クライアントさんから
この表現を使ってくれと言われていましたし、
ググってみるとやっぱりこれが一般的なようですね。

2017年12月27日水曜日

もやっとしたこと

飛蚊症、気持ち悪い。目のまえで小さな虫が飛んでいるようで
つい追い払おうとして、あ、そうだったと思い出す。
なぜか今日は糸くずみたいなのが少ない。
でも夕方になると水の中から外を見ているような
曇っているような感じ。

目も曇ったけど、心はとっくに曇っていて
曇った心でいると、小さいことがなぜか引っかかってしまう。

帰りの電車の中で、ドアの側の四人掛けの椅子の
壁際の一番端っこに座っていた。
夕方のラッシュ時を少し過ぎていて、電車はそこそこ混んでいた。

大阪から数駅過ぎたら、隣に座っていた人が降りたので
私の隣が一つ空いた。するとその隣に座っていた女性二人が席を詰めて
ドア側の一番端の席を空けた。

そして、さかんに「ここに座って、座って」と言っている。
前に立っている人に言っているのかなと思ったら
ドアの側に小学校低学年くらいのお子さんふたりとお母さんが立っていた。
どうやら、遊園地に行った帰りみたいで
キャラクターの付いた大きなバッグを持っていた。

ドア側の手すりに持たれていた、兄弟のお兄ちゃんの方が
「座りたい」とつぶやいて、お母さんが
「もうちょっとだから辛抱しなさい」と言って
子供の疲れを紛らわすかのように、楽しかった遊園地の話をしていた。

女性二人は、お母さんに何度も
「ここ空いているから、ここ座って」と勧めていたし
空いている席の前に立っている女性もそうなると座れないよね。
席を譲る形で立ったままだった。

みんなが席を空けている状態になったので
お母さんは恐縮しながら、「座らせてもらいなさい」と
弟の方を座らせて、立っている女性と
座っている二人の女性にお礼を言っていた。

さらに数駅過ぎてから、二人のうち男の子の隣の女性が
席を立って降りて行った。そこで前に立っていた女性が座ろうとすると
今度は残った女性が「お兄ちゃん、ここ空いたから座りなさい」と
座席をぽんぽんと叩いた。
座ろうとしていた女性はまた遠慮して座るのを止めた。
お母さんは恐縮しながら(以下略

私はこの時、え?また子供を座らせるの?と思った。
前に立っていた、勤め帰りとおぼしき30前後の女性は
たくさん荷物を抱えてマスクをして、疲れた様子をしていたから。
これが妊婦さんやお年寄りや、体調の悪そうな人ならともかく
また子供を座らせるの?と。

いやいや、こういう場合は座らせるのが正解なのかも。
でも、このお子たちは、座りたいと数回つぶやいただけで
騒ぐわけでもなく、ぐずっている訳でもなくおとなしく立っていて
しつけの行き届いたお子さんという感じだったし
お母さんも子供を積極的に座らせようとはしていなかった。

なーんか、もやもやした。

女性が二人目のお子さんを座らせたとき、
私は立っている女性のバッグをチェックした。
マタニティマークを付けていたら、すぐに譲ろうと思って。
その女性、最初に空いた私の隣の席に座ろうとしていたのね。
その時にさっさと詰められてしまったから
端の空いた席に座ろうとしたら、また座れなくて
座ろうとして座れないを3回も繰り返していたので
なんか気の毒になっちゃって。

マタニティマークはついていなかったし、私より一回りは若いし
こっちもマスクしてゴホゴホいってる状態で
斜め前の人に席を譲るってなんか変かなあ、とためらってしまった。
いきなり「どうぞ」と譲られても困るんじゃないかと。

迷っているうちにさらに数駅進んで、
着いた駅でお母さんと子供さん二人は
席を勧めた女性に丁寧にお礼を言って降りて行った。
女性は笑顔でバイバイと手を振った。
これで立っていた女性が座るのかなと思ったら
その女性も電車を降りた。

私も間が抜けているけど、そこでようやく
もやもやの本当の理由に気付いたのよ。

この勧めた女性、自分は座ったままだったんだよね。

席を勧めた、お子さんを座らせた。それはいいよ。
でも、自分はずーっと座ったままやん。
自分の席を譲ったわけやないやん。
譲ったのは立ったままの女性の方やん。

電車を降りて駅から家に向かいながら
やっぱりもやもやしていた。

お子さんが座れてよかったな、と思うべきなのかな。
お子さんに譲ってあげるのは正しいことなのかもしれない。
うーん、でも否応なく席を譲らされた女性のことは
どうでもいいんかい?
まあ、その女性もほんの一瞬「え?」という顔をしただけで
あとは静かに立っていただけだったし、文句を言ったわけでもないし
小っちゃい子だから仕方ないわ、と気にしていないのかもしれない。

でも私はなんだか、アンフェアだなーと思ってしまったの。

こんな小さいこと、あれこれ考えるのは
私の心が曇っているからですよ。

2017年12月25日月曜日

飛蚊症

金曜日の夕方、右目を動かすたびにキラッとラメのようなものが見え始めて
何だろうこれ?と思っていましたが、土曜日の朝起きると
黒い糸くずのようなものが見えるようになってました。
時間が経つにつれ、点々みたいなものまで見えてきて
これは多分、飛蚊症ですね。

日曜になるとキラキラは暗いところだけで見えるようになって
その代り糸くずが増えている。気持ち悪くてイライラする。
いきなりこういう状態が出ると、網膜剥離の疑いもあるということで
今日は仕事がヒマだったこともあって、夕方早退して眼科に行きました。

仕事帰りにコンタクトレンズを買うために
梅田にある眼科には行っていたけど、こういう診察の場合は
やっぱり家の近くがいいわと思って検索してみたら
駅の近くだけでも何件も眼科があった。歯科も多いけど眼科も多かったのね。
なんという開業医過剰地域。商売は成り立っているのだろうか
などといらんことを考えつつも、どこに行けばいいのか分からない。
家から一番近くて、長年やっているクリニックを選びました。

初診は一時間以上待ちだとネットには書いてありましたが
受付を済ませるとすぐに視力検査に呼ばれました。
視力は眼科や眼鏡店で何度も計っているにもかかわらず
結果をちゃんと教えてもらったのは今回が初めてです。

こんなスリップもらったよ。
裸眼で0.4と0.2
実は老眼になってから、視力があがったの。
前はどっちも0.2くらいだった。
近眼の人が老眼になると目が良くなるというのは、まんざら嘘でもないのかも。
手元はメガネなしで見えるようになったので、まだ老眼鏡は使っていません。
仕事の時は裸眼で、遠くを見る時は眼鏡と使い分けていましたが、
今日、眼鏡の度数が高すぎると言われました。
もう少し緩い方が疲れにくいのだって。
それから、この裸眼視力は日常生活に支障が出るレベルなので
普段から眼鏡をかけていた方がいい、と。

視力検査のあと、先生に診ていただいて瞳孔を開く目薬を入れてから
眼底のレントゲンを撮りました。
瞳孔が開いたあとは強い光を当てられてなんか目を撮影したみたい。
これがまぶしいのなんのって、しばらくあたりがちかちかしていたわ。

写真を見ながら丁寧に説明していただきました。
いまのところ眼底にも血管にも神経にも異常なし。
網膜剥離も出ていない、ということで(やれやれ)
私のは「生理的飛蚊症」らしいです。つまり、目の老化。

目というのは硝子体というゲル状の成分でパンパンになっているのだけど
これが20を過ぎると徐々に液状化していき、だんだんとしぼむそうです。
しぼんだところがボコッとへっこむと、影が映って
それが糸くずのように見えたり、キラキラ見えるんだとか。
飛蚊症というのは、ボコっとへっこむことで
今回みたいにいきなり起こるんだとか。 へーっ。

老化だからまあ仕方ないんだけど、網膜とくっついている箇所が
ぼこっとへっこむと、網膜を引っ張って剥がしてしまう。
これが網膜剥離なんだそうです。

飛んでいる糸くずが急に増えたり、いままでと見え方が違ったら
網膜剥離の疑いがあるので、すぐに来るように、と。

でも、見え方が違うって、どういうことかよく分からない。
今だって朝は少なかった糸くずが夕方になると増えている。
先生は、その増えた糸くずが翌朝起きても減っていなかったら
異常だと考えるように、とおっしゃいました。

そうは言っても年末年始は休診。
そういう場合は、大阪市の西区にある中央急病診療所に連絡するように
と何度も言われました。お正月明けてからでいいわ、と思わないで
おかしいと思ったらすぐそこに連絡してください、と。
眼科と耳鼻咽喉科の先生が待機していらっしゃるそうで
お正月中の眼科はここが一番安心だろうとおっしゃってました。

なんだか不安になってきた。年末年始を無事に乗り切りたいわ。

で、飛蚊症ですよ。
これは英語でなんといえばいいんでしょう。

floaters, eye floaters
I have eye floaters. 私、飛蚊症なんです。

floaterというのは、ふわふわ浮いているもののこと。
ということは、ふわふわ浮いているものが見えるという飛蚊症の現象
have floaters で飛蚊症に掛かっている状態のことを意味しているのね。

飛蚊症という症名そのものは何と言うかというと myodesopsia (Weblio)
ひえー、ぜったい発音できない。
生理的飛蚊症はmyodesopsia physiologica (Weblio)
これもさらに絶対発音できない。一生使うことのない言葉だわ。

目が疲れたので寝ようっと。

2017年12月17日日曜日

なぜなぜ分析

技術文書の翻訳を始めたばかりの頃、この言葉に遭遇して
ふざけてんのかーっ!と思いました。

「不具合の原因を究明するため、なぜなぜ分析を実施して」云々
大真面目な文章の中に、なぜなぜ、という柔らかい言葉が違和感ありまくり。

担当技術者に意味を訊ねると、この不具合が発生したのはなぜ?Aだ。
さらにAが発生した原因は?Bだ、とステップを踏んで真因にたどり着く作業だとか。
その企業様だけの社内用語かと思っていたら、
製造業では結構一般的な言葉だと知ってまたびっくり。

これをどう英訳すればいいのか。

当時はネットにも出ていなくて、探しまくった結果
Root cause analysis (RCA)という訳が見つかりました。
この言葉と「なぜなぜ」という言葉の語感が違うので
どうしようか、と他の翻訳者と相談した結果
もうこれでいいやん、ということにしたという。このいい加減さ。
そのまんま、why-why analysisという言葉で訳している翻訳者もいましたね。
ニュアンス的にはこちらのほうがふさわしい気もします。

今検索してみると、日本語でも英語でも
説明したサイトがいくらでも見つかりますし
Wikipediaにも出てます。それによると、トヨタが発祥のようで
whyを5回繰り返すことが奨励されており、そのため5Whys と呼ぶそうです。

今回ふとこの言葉を思い出して検索した結果
RCAとなぜなぜ分析はイコールではなく
なぜなぜ分析はRCAの手法のひとつだと分かりました。

あー、危ない危ない。改めて調べなかったら
ずっとRCAと訳するところだった。

ネットの情報というのは、日々大量に増えているので
昔は見つからなかった言葉も、今は割と簡単に見つかったりします。
知っているつもりになっていた用語も、たまには調べ直さないと駄目ね。

大昔、翻訳学校に通っていた頃は
翻訳の9割は調べものだと言われていて
実際、インターネットが普及する前は
調べものにものすごく時間を費やしていました。
論文の翻訳を初めてやった時には
ネット上に上げられている論文の数も少なく
調べものは図書館と本屋が頼りでしたが、
当時に比べたら今は本当に楽になりました。
その分速さが求められるのですが、
楽になればなるほど、手を抜いているなあと感じることもあります。
とくにネットに上がっている情報は、正しいとは限らないので
複数サイトを調べて比較することは、最低でもやる必要がありますね。

そういいつつ、ざくざく簡単にやってしまっている自分。
昔は高価な医学用語事典が買えなくて、毎日毎日本屋に通って立ち読みし
翻訳料が入ってからようやっとそれを買う、という
順番が違う!というようなこともやっていたというのに。

もうそんな情熱、ないない。だって元がとれないもん。
在宅より外で働くほうがいいわー。

2017年12月15日金曜日

酸素欠乏と酸欠症

作業における安全対策の規程では、狭い場所での作業での酸欠を防ぐため
換気の徹底や酸素マスクの着用を義務付けています。

その規程の酸欠防止対策の箇所を訳していて手が止まってしまいました。
書き手は「酸欠」という言葉を何度も使っていましたが
それが、酸素が欠乏する状態を表しているのか
酸素欠乏症を意味しているのか混乱してしまったからです。

狭い場所で作業していると、その場所の酸素がだんだん少なくなりますよね。
その状態が酸素欠乏。酸素欠乏症というのは酸素欠乏の結果
身体に起こる様々な症状のことで、この二つは別物です。

先日も取り上げた、日本法令外国語データベースの「労働安全衛生規則」では
酸素欠乏をoxygen deficiency
酸素欠乏症をAnoxia
としています。

私が訳している規程の書き手は、この二つを厳密に使い分けていないようです。
こういう場合は、文章が説明している状況にふさわしいように
用語を使い分け、訳し分けます。

ちなみに、換気はventilationです。換気するという動詞になるとventilate
これはFAの分野でもデバイスの熱処理によく登場する言葉ですが
私はどういう訳か、このventilationという言葉がすごく好きなのです。
この言葉が出てくると、ふふふ、換気してる、ふふふ、ふふふふふふ
とほくそ笑んでしまう。

こんなことしてるから手が遅くなるのね。

2017年12月14日木曜日

転落と墜落

工事や整備点検、修理などの作業の際には
事故を防ぐための安全策を取らないといけないのですが
これは「労働安全衛生法」という法律で定められています。
これを実施するために制定されたのが「労働安全衛生規則」で
企業の安全対策の規程はこの規則に基づいて設定されています。

安全対策関連の書類を訳していると何度も出てくるのが
転落と墜落。
どっちもどこかから下へ落ちることを意味する言葉ですが
この言葉の違い、曖昧でした。
墜落の方が高いところから落ちるんだろうなあ、みたいな
獏としたイメージしか持っていなかったのですが
漢字が違うということは、意味が違うはずですよね。

何をもって「転落」とし、何をもって「墜落」とするのか
定義は企業により異なるそうなのですが
日本救急医学会は次のように定義しています。

 身体が完全に宙に浮いた状態で落下することを「墜落」
 階段や坂道などに接しながら落ちることを「転落」と呼ぶ。

これを英語でいうとどうなるのでしょうか。

日本法令外国語訳データベースの
安全衛生規則では、どちらもfall, fallingになっていますね。
このデータベースは公定訳ではなくあくまで参考資料なので
これが完全に正しいとは言えませんが
fallだと転落、墜落の「落」のニュアンスがでる言葉ということでしょうか。

辞書で墜落を見ると、crashがありますが
これは飛行機などの墜落に使われる言葉で
安全規則が対象とする作業中の墜落には当てはまりません。

転落の方は、roll off, roll downというのがあって
こっちは転がりながら落ちていく「転」のニュアンスが出ていますね。

紛らわしい言葉ではもうひとつ、「転倒」というのがあります。
転ぶことですけど、まあこれも紛らわしいこと。
こっちもfall, fall downでいいんですけど
上の日本法令外国語データベースでは overturnという言葉が使われています。
こっちの方が落ちているというより、ひっくり返っているとう感じがしますね。
つるっ、バタン、痛~い、みたいな。

「どんぶり返る」という言葉、自分では良く使います。
例えば椅子の背もたれに持たれてぐーっと反り返っていたら
そのまま後ろにバタンと倒れたりすることを表した言葉で
もしかしたら方言かもしれません。
overturnと聞くと、なんとなくこの「どんぶり返る」を思い浮かべてしまう。

随分前になりますが、フィギュアスケートの荒川静香さんが
トリノ五輪で金メダルを取ったとき、興奮してイナバウアーをやってしまい
ひっくり返った人がたくさん出たそうですが
私もその時椅子に座ったまま、イナバウアーを真似して
そのまま椅子ごと後ろに倒れて一回転してしまいました。
夜中に凄い音を立ててしまって恥ずかしかった。
この時の転び方がまさに「どんぶり返る」ですね。
この言葉が出て来たらoverturnと訳そう。
まだ出てきたことはないですが。

2017年12月8日金曜日

議事録

議事録 minutes. Minutes of Meeting (M/M, MOM)
以前は電話会議やウェブ会議の通訳に入って
ついでに議事録も取っていました。
海外支社との会議の議事録は英語で取ってそれを日本語に直し
日本語版は社内の出席者に、英語版は海外の出席者に送って
内容を確認してサインをもらいます。
時間が経つと出席者が会議の内容を忘れてしまうので
議事録はその日のうち、遅くても翌日の午前中には出席者に回覧。
また、訳をするときは英訳でも和訳でも
英語版と日本語版の内容に齟齬が出ないように気を付けます。

普通は箇条書きでポイントだけを書くのですが
20代の頃に働いていた会社の議事録は
なぜか発言を細かく記録するきまりだったので
膨大な量になっていました。
普通はA4一枚か二枚に収めますね。

自分も出席した会議の場合は、大体どんな内容を話し合ったのか分かるので
議事録を取るのも訳すのもそれほど難しくはないのですが
今は翻訳オンリーで、プロジェクトの内容もほとんど知らされていないため
いきなり議事録を訳してと言われても、なんのことやら。
箇条書きで簡潔に書かれているうえ、出席者全員には分かり切ったことは
細かい説明がないので、意味が分からないことばかり。
もうこういうときは仕方ないので直訳です。
これが本当に退屈で、議事録の訳をしながら、絶対辞めてやる!と思います。

ところがその退屈な議事録、数日前から頼まれているのがものすごく面白い。
議事録を取ったのは、海外の現地社員で現地の言葉に加えて
日本語の読み書き話すがすべてほぼ完ぺき、さらに英語も上手いという方。
この方がまとめてきた議事録が面白いのなんのって。
出席者の発言がもうめちゃくちゃ。

A社新任の上司は訳が分かってなくて、お役所仕事の手続きみたいなことを
早くやるように、とにかくこの手続きを早くやるように、を延々繰り返しているし
それに対してB社部長が、だからやってるけど返事がもらえないんだよ!と怒って
C社部長は、ああもう無理、絶対間に合わない、撤収撤収!とキレ気味。

訳しながら、キレてる、部長キレてます!
A社上司が監査が入ったらまずい、早くして!と繰り返してますね。
「監査?ええがな!うちはかまわんよ、何ぼでも入れたらええがな!」
おーっ、B社部長、ついに開き直りました!
と、実況中継してしまった。

主語を省略して簡潔に書かれているのだけど
かなり急いて取ったみたいで、動詞の態が曖昧だったり
時制がバラバラだったり、前置詞が間違っていたりと
決して正確で分かりやすい英語を書いているわけではありませんが
表現がものすごくビビッドで、もめている情景が浮かんでくるようでした。
同じところをぐるぐる回っている会議なのに
発言者別に会話のポイントを集約して、全体を通して読むと
ちゃんと会話が成立するようなまとめ方もすごく上手い。参考になりました。
担当者も私の訳を待ちながらgoogle翻訳で読んでいたのですが、
つたないgoogle先生の翻訳でもすごい臨場感だ、と驚いていました。

もうこの会議がどう収まるのか知りたくて知りたくて
続きを催促してしまいそうになりました。

こういう議事録だったら毎日でも訳したいわ。
続きまだー? 

2017年12月6日水曜日

costとexpense

今朝、マンションのゴミ捨て場にゴミを出しにいったら
私のボロ自転車がまた駐輪場から外に出されていた。
前も勝手に外に出されて雨ざらしになっていたから
管理会社に電話したのに、また同じことやられたよ。
これで三回目?四回目?
ボロでもまだ使っているから。不用品じゃないから。
そもそもサビがでてボロくなったのは
管理会社が勝手に雨ざらしのところに置いたからやん。
使ってるって説明したやん。もういい加減学習して!

朝からぷんぷんしながら出社。出社したら仕事が待っていた。
暇になるより忙しい方がいいね。

会議に使うから今日中にと頼まれたのは、財務関係の資料。
苦手の財務ですよ。財務はさっぱり分からなくて本当に苦手。
そこで出てきたのが、costとexpense。
これ、どう違うのかいまひとつ分からない。

検索を掛けてみたら、やっぱり悩んでいる人が多いのね。
質問サイトに同じ質問がいくつも出てきた。

ズバリ解決「違い」ガイド
というサイトで見ると、cost = 原価 expense =費用
はあ、そうなんだ。なんか余計分からなくなった。

紛らわしい会計英語を整理しよう
このサイトはもう少し分かりやすく書いてある。
ちょっと整理してみるよ。

700円の製品を10個(7000円)仕入れて代金を支払うと
この700円x10個=7000円はCost (つまり原価)
原価700円の製品を1000円で7個販売すると
1000円x7個=7000円。この7000円がSales (売上高)

原価700円の製品が7個売れたので
700円x7個=4900円がCOGS Cost of goods sold(売上原価)
いくらの利益が出たかというと、700円の商品を1000円で売ったから
一個あたり300円x7個=2100円ががGross profit
(売上総利益、つまり、 売上高ー売上原価)

うん、ここまでは分かる。

ほんならexpenseはどこへ行ったよ?と思ったら
この4900円がexpense(費用)になるんだって。えーっ。

つまり会計でいうexpenseは、一般に「費用がかかったー」
という意味の費用ではなく
PL(Profit Loss Statement =損益計算書)上の
損益、費用、収益の費用という意味なのね。
売上原価はPL上では費用に分類されるから
expenseになるということらしい。
あー、なんか大昔に簿記学校に通っていたころ
そんなことを覚えたような、かすかな記憶があるわ。
せっかく学校に通っても、忘れていたら意味ないやん。

で、BS(Balance Sheet =貸借対照表)に乗っかっているものはCostなんだって。
上の例で言うと、10個仕入れて7個売ったから残りは3個。
原価700円x3個=2100円が売れ残って在庫になっている(商品在庫)。
この商品在庫は、BSでは資産に含まれる、はず(うろおぼえ)。

この商品在庫もCostになるの?
今期の売上原価=期首在庫+当期仕入れ ー期末在庫
つまり前の期から持ち越した在庫に今期の仕入れを足した在庫から
期末に残っているものを引いたら売れた分(売上原価が出る)
ほれ、Cost (原価)だーっ、ってことなのか?
もうここまで来ると経理の知識がないと訳分かりません。
経理や財務の人ってすごいのね。

会計で言うCostも、一般に「どのくらいコストがかかる?」
という場合のコストと意味が違うってことですね。

一般的にはコストも費用も同じように使って
厳密に意味を使い分けていることは少ないように思う。
和訳するときには、どういう意味で使っているのか
よーく考えて訳し分けないといけないのだろうけど
財務関係の書類でなければ、誰も気にしないんだろうな。
こっちが細かく用語を使い分けても、どうせ誰もそこまで読まないもんね。
原文を書いた人だってそこまで考えてないもんね
言葉をものすごく曖昧に使ってるもんね。
どうせそうよね、ふんっ!

なんかすっごく嫌になってきた。
やっぱりこの仕事、嫌い。

2017年12月5日火曜日

運転と操作

職場で同じチームの人に、
運転と操作って英語でどっちもoperationでいいの?
と訊ねられた。「運転操作」という言葉が出てきたらしい。

「運転操作」という言葉がどういう意味かよく分からない。
運転と操作が並立しているのか、運転を操作するのか
操作するために運転するのか 。

プラントなので、おそらく機械設備を運転させるために
操作するのだろうと思うけど、その場合だと
operation for activating +(作動させる対象)という感じになるんだろうか。
運転・操作だとoperationでいいと思う。

そもそも、日本語の「運転」と「操作」はどう違うんだろう。
一般的には、運転は機械を操って動力で動かすこと(Wikipedia)
操作は、機械、器具などを動かして作動させること(三省堂 大辞林)

技術文書で使うときには、こういう言葉の定義はJISに準じるのが普通だけど
同じ言葉でも分野によって違うことがあるから要注意。
わざわざ膨大な分野に分かれているJISの用語集を調べたくないぞ
と思って検索していたら、こんなんあった。

(社)日本鉄道車両工業会がまとめたもの
https://www.tetsushako.or.jp/pdf/mame/mame_51.pdf

これは鉄道車両のものなので、仕事で扱っているプラントとは違うけど
鉄道車両の分野ではこんな風に定義されているのね。
やっぱり、似たような言葉の違いについては悩むところだなあ。
漢字が違うということは、意味が違うということだしね。

では「分析」と「解析」はどう違うんだろうか
という話になった。こういうのっていくらでもあるから
悩み始めるときりがないね。

分析:複雑な事柄を一つ一つの要素や成分に分け
   その構成などを明らかにすること(デジタル大辞泉)
解析:事物の構成要素を細かく理論的に調べることによって
   その本質を明らかにすること(デジタル大辞泉)

分かるような、分からないような。
簡単に言えば、分析は要素に「分けて」構成を調べることで
解析はその要素そのものを細かく調べること、という意味かな。

日本語の意味は違うけど、英語にするときは
自己分析のように評価の意味合いがある場合以外は
どちらもanalysisを使うなあ。

ただ、仕様書や社内の規程書などを読んでいると
分析と解析は同じ意味で使われていることが多い。
書いている人はそこまで厳密に使い分けていないのね。
英訳するときはanalysisを使えばいいのだけど
逆に和訳するときは、文脈によって分析か解析か
ちゃんと訳し分けないといけない。

とはいえ、読んでいるほうもそこまで気にしていないことがほとんどだから
せっかく考えて使い分けても、誰も気づいてくれなくて
自己満足に終わってしまうことが多いのよね。
忙しいときはそんなん考えている方が時間の無駄っちゅーか。

ほんと、この仕事嫌い。

2017年11月9日木曜日

やっぱり難しかった歌のレッスン

あー、私駄目だ。沈みかけている。
いつも軽い躁と鬱を繰り返しているのだけど
先月は東京大衆歌謡楽団の公演に一杯行って
ずーっとハイな状態だったし、月曜日から絶好調で
今週もこのままハイテンションで行くよーっと思っていたのに
昨日の夜、歩きながら月を見ていたらいきなり沈んだ。

ああ、死にたい、死にたくてたまらない。

座間市のあの事件の容疑者も話していたそうだけど
死にたいと言っているからといっても、本気で死のうと思っているわけではない。
あの事件の被害者の人たちも、辛いことがいっぱいあって行き詰って
死にたいというより、誰かに話を聞いて欲しかったんだろうと思う。

私自身も本当に死にたいと思っているわけではなくて
沈んだ気持ちを「死にたい」という言葉で手っ取り早く言い表しただけ。
ヤバイとかカワイイとかで、本来複雑な感情を安直に表現するのと同じようなもので
なんとも沈んだ気持ちを簡単に言ってしまうと「死にたい」になるのだと思う。
本当はこういう気持ちの時も、それを表す言葉を
ちゃんと探さないといけないんだろうけど。

だから死なない。人間は生きることそのものが生きる目的だと思うから
命の絶える瞬間まで、じたばたとあがいて生きる努力をするよ。

そして私にとって生きるとは、言葉を見つけ出すことだ。
今見ている風景、今聴いている音楽、今この瞬間の心の揺れ。
それを的確に言い表す、一番ふさわしい言葉を見つけ出す。
それが自分にとっての生きるということ。世界は言葉よ。

まあ、才能がないから見つけられないんですけどねー。
脳みそが陳腐な言葉で埋め尽くされて腐ってるんですけどねー。
バカですからー。面倒臭いし、もうどうでもいいやー。

と、投げやりになりつつ今日も歌のレッスンですよっと。
先生も、ありとあらゆる言葉を駆使して
出来の悪い生徒になんとかイメージを伝えようと頑張ってくださってます。
私、言葉を見つけ出そうともがく人が大好きなの。

****

今日はいつもより一時間早い時間に始まったレッスン。
喉が腫れていて咳もでるけど、レッスン中はなんとか咳き込まなくて済んだ。
先生に、声帯が腫れていると言われた。
声帯が綺麗に合わさらないので、声ががさがさしている。

ストレッチのあと、響きを確認するために
ハミングとリップロール。
毎日練習しているから、これは上手くいった。

ドレミファソファミレドを「いえあ」で歌う。
中音で「い」が後ろに倒れている。
響きは頬骨のあたりで作る。
気持ちやや前ぎみの高いところで出すように。
「い」「え」「あ」どの音も同じ位置で響かせること。

次は「あえいおう」で歌ってみる。
「え」の響きが下がって口内で響いている。
これも頬骨のあたりから上に出す。
響きは目のあたりで作る。
頬骨から下は無いものと思って使わない。
(これ、前にも注意されたなあ)

喉の調子が悪くて声が細くなっているけど
発声練習のあとは課題曲の「浜千鳥」を歌うよ。
今日の注意をメモメモ!

前回も注意された「はまべには」の「べ」
それから「おやをさがして」の「て」
どちらも母音はeだけど、私はどうやらこの音が苦手らしい。
なぜかこの音を分厚く歌わないといけないという意識が働くようで
ここだけ響きが下がってしまう。

「べ」も「て」も厚くする必要はない。
自分では薄っぺらいかもしれないと思うくらい
鼻の付け根のあたりで響かせるように薄く軽く出すこと。
「が」から「し」に伸ばすところで息の速度が落ちる。
息は常に同じ速さで吐く。糸巻をくるくる巻いているイメージで。

「なみのくにから」の「に」が後ろに倒れている。
まっすぐに、頭の上のあたりから下に落とすように。

「うまれでる」の「う」に深みがない。
前にも注意されたように太いパイプが鼻のあたりを通っていると思って
ぺらんとならないように太く出す。「う」から「る」まで同じ太さで。
身体の中を縦に太いパイプが入っていると考えて
そのパイプの中は真空か、上まできっちり水が詰まっている。
水が入っていない顎から額あたりまでの狭い範囲で歌うのではなく
水は上まできっちりと詰まっているとイメージする。
手前のブレスで足元から頭の上まで一気に息を吸ったら
頭の上から下に軽く落とす。

この「う」は前の音から準備しておくこと。
手前の「ら」は三拍だけど、二拍で切り上げてもいいから
しっかりブレスをしてタイミングが遅れないように。
「ら」ですでに高い位置で開いておく。


二番。
「よるなくとりの」の「よ」は
前に小さい「ぃ」を付けて「ィよ」と言うと出しやすい。
「り」は額から上の、上澄みだけで歌う。

次の「かなしさは」の「か」は頭の上から出す。
「k」はしっかり発音する。

「おやをたずねて」の「ね」はnの音をしっかり出さなくてよい。
舌を「にょ」という感じでほんの少し上あごに当てる程度で曖昧に歌う。
次の「て」も響きが下がらないように。

サビの「つきよのくにへ」
「く」は狭くしない。
「へ」はeの母音の注意と同じ。下を使わない。

「きえてゆく」も足元から縦に。
「ゆ」と「く」は同じ高さで出すこと。

****

ひとつの注意点を守ろうとすると、その音は出せても後が続かない。
力が抜けてしまう。ずっと集中を保つって難しいわ。

先生も、この歌は難しいとおっしゃった。
歌う前にちゃんと考えて、どう歌うか計画を立ててから歌わないといけない、
なにも考えずに歌い始めると最後まで続かない、と。

また面倒な歌をえらんじゃったなあ。
ちゃんと歌うって、やっぱり難しいわ。

2017年11月2日木曜日

粘膜に愛を感じる歌のレッスン

朝、駅に行ったらいつも乗っている普通電車が運行取りやめになっていて
一本遅い普通電車に乗った。

こういうときの常として、乗り換えた快速がまたぎゅうぎゅう。
前回は積み残されたけど、学習したから
今日は上手く隙間に身体を入れて乗ることが出来た。
朝から疲れるわー。

通勤の疲れが半日残るところに年齢を感じる。
午前中は眠くて眠くて、ぼーっとしていた。
気付いたら、すでに提出済の原稿をせっせと訳していたわ。
半日無駄にしちゃったよ。やれやれ。
まあ、午後からもやっぱり眠かったんだけどね。

****

今日は歌のレッスンの日。
喉が乾燥して、喉の奥の粘膜同士が
離れがたいようにぴったりくっついていますが
無理矢理剥がす!べたべたしてんじゃねーっ!
と愛し合う粘膜同士を引きはがしてやったわ。ふふん。

本日から課題曲が「浜千鳥」になります。
なんでこの歌を選んだかというと、またまた歌ってみたかったから
という単純な理由。

数年前、神戸市立美術館に日本美術の展覧会を観に行ったとき
作家の名前は忘れちゃったけど、白い波の上を千鳥が飛んでいる絵があって
一面白、墨で波と千鳥が描かれていて、その空間の描き方がすごく印象に残った。
その絵を見ていた60過ぎぐらいの奥様が、ずっと「浜千鳥」を口ずさんでいらしたのね。
美術館の中で歌うなんてマナー違反だけど、その時は平日の昼間で
フロアにはその奥様と私しかいなくて、がらーんとした静かな空間に
その奥様のかすかな歌声が響いていて、私もその絵を見ながら
この、明るいのになんとも言えない孤独感の漂う絵を見ていたら
歌いたくなる気持ちも分かるなあ、と。

その歌がずーっと耳に残っていて、んで今回選んだわけですわ。

浜千鳥
作詞:鹿島 鳴秋、作曲:弘田 龍太郎 大正8年

青い月夜の浜辺には
親を探して鳴く鳥が
波の国から生まれ出る
濡れた翼の銀の色

夜鳴く鳥の悲しさは
親をたずねて海こえて
月夜の国へ消えてゆく
銀のつばさの浜千鳥

***

それでは今日の注意を忘れないうちにメモメモ。

ストレッチのあと、ハミングから。
額のあたりで響いていることを意識する。
喉は息を通すだけで使わない。
これは割と上手く行った。練習したもーん。

次、リップロール。これは息がちゃんとはけているかどうかを
確認するもの(だと思う)だけど、高音になるとつながらない。
ボーっとしてないでちゃんと腹筋使って息を押し上げないとだめね。

その次はドレミファソファミレドを「い」と「あ」で練習。

やっぱり、「あ」に高さが足りないと言われた。
喉の奥の方の開き方が足りない。
頬骨のあたりで響きを作ること。
本当は顎も他の部分も使っているのだけど
頬から下はもう無いものと思って意識しない。
(これ、前も言われた)
とにかく意識するのは頬骨のあたりの筋肉。
ここが口の中から常にリフトアップしているように。
顔の表側で無理やり頬の筋肉を上げると硬直するから
内側から上がっているようにすること。

同じことを「い」「あ」「え」でやってみる。

「え」の響きが下がっている。
「い」で開いたら、そのままの高さで「あ」と「え」を歌う。
「え」の時に、鼻の付け根のへっこんでいるところが
びりびりとしているように感じたらOK。
今度は「や」でやってみる。
眉間か額のあたりで声が響くように。

発声練習のあとは、いよいよ課題曲の練習。
まずメロディを「あ」で歌ってみる。

高くもなく低くもなく、私のせっまーい音域でも楽に声がでる。
歌いやすい歌、のはずなのだけど
サビの部分がドラマチックにぱーんと上がらない
なんとなく中途半端な高さで、音も大きく撥ねないし
ちょっと予想外に平坦な感じで、なんとも心もとない。
歌いながら、こんなメロディでいいんだろうかと不安で
楽譜から目が離せなかった。

歌いやすい歌だけど、歌詞を付けて歌ってみると
細かいところをちゃんと歌うのがやっぱり難しい。

「あおいつきよの」の伸ばす「き」
伸ばすところで息の速度が遅くなる。
息は同じ速さで吐き続けること。
ここで息が止まると、音が上がる次の「よ」の前で
一旦ためが出来て、いきなり「よ」に当てにいくようになってしまう。

息は早いまま、緩やかな線を描くように
高いところを意識せずになめらかに歌うこと。
横に緩やかな線を描くように手を付けて歌うと声が出やすい。

「はまべには」の「べ」。響きが下がる。
これが何度やっても下がってしまうの。
さらに、べたっとした雑な響きになっている。
「はま」と同じ高い位置で歌うようにと言われて
その場では出来るのだけど、通して歌うとやっぱり下がる。

「べ」のところで唇と唇が合わさるのが大っ好きっ!

え?先生、いきなり何をおっしゃるのですか?!

「合わさるのが大好き!大好きと思うと丁寧に歌えます」
ほーほー、そういうことか。
粘膜の愛ね。喉の粘膜は引きはがしても
こっちは引きはがしたら駄目なのね。

「合わせた唇が開く瞬間を思い切り堪能して下さい!」
た、堪能ですか。開く瞬間を堪能・・・。
「開く瞬間も大っ好き!と思って堪能してください、はい、言ってみますよ」

「は、はい。はま(あー開く瞬間がたまりません! )べ には」
「そうそう、そんな感じ、次はメロディを付けますよ」
(堪能ですね、大好きなんですね)「はーま べ~には~」
「そうそう、ずっと良くなりました!では続けて歌ってみましょう」

先生、堪能しすぎて次の音が歌えません!
あー、笑いをこらえるのでお腹が痛い。

次、「親をなくして泣く鳥が」
うん、悪くないですよ。「なくして」じゃなくて「探して」ですけど。
大筋としては間違っていませんよー。
・・・いや、間違ってるから。

「さがして」の「し」がしゅーしゅー言っているように聞こえる。
「サ」行が苦手で自分では遅れているようにも感じる。
ここはshが先にでて後から「I」がくっついて出てくるから
歌っていると遅れているように感じるけど
聞えている分には違和感がないのでそのままでよい。

「なみのくにから」の「ら」。
ここは結構難しい。声が前にかぶっている。
ここが前に倒れると、次の「うまれでる」の「う」も
かぶったままになってしまう。
ここは喉の奥の粘膜を後ろに倒すイメージで上向きに出す。
今日は粘膜大忙しね。

次の「うまれでる」の「う」は
太いパイプが鼻のあたりを貫通しているようなイメージで
同じ太さで歌うこと。
パイプの入り口の「う」は広く開ける。
その同じ太さで最後の「る」まで歌う。
「うまれ」の「れ」はおでこのあたりで響くように高い位置で。
最後の「る」は耳の後ろあたりで響かせて
そこからくいっと上に上がるように。
細くしない。開いたままで歌うこと。

ここを開いたままにすると、次の「ぬ」をそのままで歌ってしまって
顔が引きつる。でも、開いたまま歌い続けてOK。

この「波の国から生まれ出る」の部分は
波に揺られているように歌う。
本当は、歌っているときに身体がゆらゆら揺れるのは良くないのだけど
揺らさないで声だけで揺れているように歌うのが難しいので
今の段階では、身体も揺らして構わない。

「ぬれたつばさの」の「ば」も「べ」と同じ。
唇が合っている瞬間、離れる瞬間を堪能するように丁寧に。
べたっとならないように歌うこと。
あー、やっぱりここに来ると笑ってしまって
次が歌えない。

笑ったまま歌い続けたから、声が震えた。
ビブラートではありません(汗)

「が」「ぎ」の濁音は、頭に小さい「ン」を付けて鼻から抜く。

***

ちっ、この歌簡単かと思ったら結構難しいやん。
とくに笑いをこらえて歌うのが難しい。
今日はずっと笑いっぱなしだったわ。
次回までには唇の出会いと別れ、堪能できるようにしておこう。

2017年10月5日木曜日

かすれたままで終わった歌のレッスン

あー、脚が痛い。
痛めたところより、庇っている反対側の脚が筋肉痛で痛い。
でも、痛めたところはずいぶん楽になった。
この調子だと今週末くらいで普通に歩けそうな気がする。

今日は歌のレッスンの日。
声はかすれ気味でなんとなく喉も詰まった感じ。

低音が苦手で割れそうになる。
そこを柔らかく細く割れないように出すのが難しい。
上の方と下の方では出し方が違うのだけど
切り替えが上手くできない。

鼻から眉間に抜いていたら、なんか鼻がムズムズする。
先生は、喉が痛くなっていないなら問題ないとおっしゃるのだけど
鼻が痛い。

高音を出すときにななめ上に声が出て
身体も一緒に付いていっていると言われた。
声を出すときにお腹がへこむけど、お腹の横の部分が膨らむはず。
そのふくらみを意識して、身体は動かさないまま
声は後ろを通って上から前に出るように出す。

上を開いたら開いたところで歌う。
下に下げない。下あごを下げないように同じ位置でキープする。
これ、何度も言われているなあ。

「え」と「あ」の発声練習では、「あ」が下がって奥の方でくぐもっている。
鼻の真ん中あたりに小さいビー玉が入っていて
そのビー玉を後ろからくるっと撫でて回すようなイメージで発声する。

これをやると、あら不思議。声がころっと丸い感じになる。
これって、先日の岡山で聴いた「上海の花売り娘」の
出だしの丸い「あ」に近い。
孝太郎さんみたいに艶のある声は出せないけど
この丸みはやっぱり似ている。
こんな感じで発声されてたのかーっ!
と、分かって(多分)ちょっとうれしかった。

スケールの練習では、「あ」で歌っているときはそうでもないけど
「あえいおう」のようにいろんな音で歌うときは
音階が上がっていくにつれてどこに当てているのか
自分で分からなくなっている。
音をはずしているように聞こえて、先生にそれを言うと
音程は外れていません、ちゃんと出ていますよ、と。

もうひとつ、「もとおりきつつ」の「つつ」
「ならやまのみちに」の「ち」
破裂音がすごく強いように感じる。
それも先生に言うと、不自然には聞えません、
ここはちゃんと「つ」を強く出さないと「う」に聞えるから
それくらいでちょうどいいです、とおっしゃるのだけど
やっぱり自分では、極端に「っつっ!」と歌っているように聞こえる。

うーん、私って耳が悪いんだろうか?
聴力は悪くはないはずなのだけど、
一昨年の年末に突発性難聴になって以来、
どうも自分の耳が不安。

課題曲「平城山」は、良い響きが出せる音が増えているので
今日で仕上げてしまいましょう、と言われた。
言われたとたんに、声がかすれてしまって戻らない。
かすれたまま歌うことになってしまった。
かすれていても出ているので問題ないです、と言われたけど
緊張するとやっぱりかすれる。
安定した声を出し続けるって本当に難しいわ。

ちなみに、シとラのあたりの音が一番出しやすくて
響きが良いと言われた。自分では全然わからない。

そのシとラの「涙落としぬ」の「し」で元のテンポにもどすと
最後の「ぬ」に余裕が出るので、すこし早めに。

今日は声がかすれたままだったので
次回にこの曲を仕上げて、新しい曲をやりましょう
候補はありますか?と言われたので
思いつかないけど、出来れば明るい曲をとお願いした。

暗い曲ばっかりで、家で練習していて
「そんな辛気臭い歌、歌うの止めて!」と言われたと話したら
先生に大笑いされた。「こういう曲が好みですよね」って。
はい、そうです。「青葉の笛」と二曲続けて辛気臭いの選んでしまった。
でも「平城山」がどうしても歌いたかったのよ。

次回からはもっとぱーっと明るい曲を歌うよ。
声のかすれもそれまでになんとか、なるのか?

2017年9月30日土曜日

台湾旅行三日目

台湾旅行三日目、最終日です。

12時過ぎに迎えのバスが来るので、あまり遠くまでいけません。
朝ご飯を食べてから、、若い人に人気の西門エリアにいきました。
着いたのが9時ごろだったので、どこもまだ閉まっていました。

ここは若いアーティストの作品を売っているところだそうですが
残念ながら開店前でした。

この周りはこんな感じ。このあたりは渋谷とか原宿みたいなところだそうです。

台湾のポスト。赤と緑の色が可愛い。

とにかく暑かったので、またホテルに戻って
少し休んでから、ホテル近くの迪化街に行きました。


ここは、繊維と乾物の問屋街で、乾物、とくにからすみが有名です。
道路脇の店にはドライフルーツや干しシイタケがいっぱい。

ここに永楽市場と言われる生地の問屋街があります。
この近くには手芸用品店もあって
手芸好きの日本人観光客の定番スポットだそうで。

この中が繊維街。生地がいっぱい売っていて
船場センタービル(再び大阪ローカルですみません)みたいな感じでした。
定番おみやげのチロリアンテープはこの側のお寺のとなりの店で買いました。

1メートルが15元くらいだったっけ?忘れちゃった。
3メートル買って、日本円で1000円しなかったと思う。
幅が5センチ以上あるものなので、日本に比べるとかなり安いですね。
可愛い柄がいっぱいあって、目移りしました。
これは妹へのお土産に。

周囲の商店。レトロな建物が多くて雰囲気も良いです。

この通りにあるお茶屋さんでプーアル茶セットを買いました。
小さいのが5個入り。 これは初めからセットになっていましたが
店内でばら売りもしています。


11時を過ぎたのでホテルに戻ります。

途中の路地。
路地にはこんな感じで鉢植えがいっぱい置いてあります。

ホテル近くに「淨斯茶書院」という綺麗な建物のお茶屋さんがあって
気になるけど、高そうだなと思っていたのですが
表のメニューを見るとお茶とお茶菓子付き軽食のセットが180元。
これなら大丈夫そうなので、ここで出発まで休憩することにしました。

すごく素敵なお店でした。今回一番気に入ったのがここ。

中は奥行がある店舗で、右側がお茶やおそらくお茶関係の本を売っているカウンター
左側に小さいテーブルが二つありました。

英語を話せる店員さんが、用意できるまで店の奥を見て
写真を撮ってもいいですよ、と言ってくれたのでお言葉に甘えて
奥を見せてもらいました。





日本統治時代は薬局だった、築100年ほどの建物をリノベーションしたそうです。

頼んだお茶と軽食、お茶菓子が出てきました。

ポットに入った紅茶と、オートミールみたいなの。
昔、台湾はあまりお米が取れなかったので、その頃の主食は
こんな風に小麦粉にいろいろと雑穀を混ぜてお湯で溶かしていたそうです。
二十二種類の材料が使われているとか。上にのっているのは、きなこ。

これがほのかな甘みですごく美味しかった。
お茶も、熱いお茶はやっぱり美味しい!
お茶菓子はドライフルーツに、きな粉のバーみたいなやつ。
このオートミール、かなりお腹に溜まります。
そしてなぜか身体がポカポカした。

今回の台湾旅行ではあまりこれといった有名料理は食べなかったのですが
食べたものの中ではこれが一番美味しかった。

帰りにコースターをお土産にいただきました。


12時過ぎに迎えに来たバスに乗り込み、(免税店に連れて行かれて)空港へ。
さよなら、台湾。また絶対来るよ!
今度はもう少し長くいたいなあ。

****

今回は時間があまりなくて、故宮博物院に行けませんでした。
次回は博物院や美術館、博物館で一日過ごす予定を立てたいです。

食べ物もあまり食べられなかったので、次回は夜市で食べまくる。

では今回何をしたかというと、たた街中をふらふら歩いていました。
それだけですごく楽しい。新旧がまじりあった凄く趣きがある街並みで
歩いているだけでワクワクしました。

お買い物も自分のものは、値切った指輪とお守りだけ。
何にお金を使ったかというと、職場のお土産ですわ。
(それとSIMカードとMRTのプリペイドカード)
もう職場の人数が多くて。
有給休暇を取って台湾に行くと言って来たので
手ぶらで帰るわけにはいきませんでした。

次回は絶対に黙ってこっそりでかける。

換金した現金は2万5千円。私は1000元ほど余りました。
友達は2000元余らせていた。
旅費も含めて日本で旅行するより安いわ。

友達と、これから年一回の恒例行事にしようと決めました。
それ以外にも、LCCで安いチケットがあれば
ひとりで弾丸ツアーに行っちゃうかも。

それから、やっぱり言葉はもう少し出来たほうがいいわ。
英語は割と通じるけど、やっぱり台湾語も多少は覚えて行きたい。
今度はもう少し涼しい時期に行きたいなあ。
でも、涼しい時期っていつなんだろう。

****

明日は岡山に行きます。

台湾旅行二日目の九份

昨日は湿布薬が効いていたのか、脚の痛みもずいぶんマシになっていて
調子こいて歩き回り、この調子なら週末の間に治るかも~.
と思っていましたが、朝起きたら脚が痛くて立てなかった。

効いていたのは湿布薬ではなくて鎮痛剤でした。

鎮痛剤は患部を治癒するのではなく、脳に働きかけて
痛みをブロックするだけなので、飲んでも怪我が治るわけではないのです。
つまり痛みというのは脳が作り出すものなのですね。
なんという人体の神秘!

ということは、自分が見ているこの世界も
脳が見せる幻覚なのだろうか。
生きている不思議、死んでいく不思議♪

と唄いつつ、 九份訪問の備忘録です。

****

九份は自分で行くには電車とタクシーを乗り継がないといけないそうで
面倒なのでオプショナルツアーに申し込んでおきました。
観光と食事がついて5000円です。

夕方ホテルにバスが迎えに来てくれます。
日本語のガイドさん付き。このガイドさんが若い女性で
日本語はちょっと怪しい。でも台湾の人なので
怪しくてもためらうことなくスパスパと勢いよく言葉を繋いでいて
トータルではちゃんと言っていることが分かる。
やっぱり、日本人に足りないのはこの勢いとためらいのなさだわ。

別のホテルも回って他のツアーから参加する人も加わりました。
総勢で30人くらいになりましたかしら。
バスの中でガイドさんに、すりに気を付けるように、時間を守るように
と注意を受けている間に、バスはどんどん山の上に登って行きます。


九份についたら、バスを降りて乗合バスに乗り換えます。
乗合バスなので、学校帰りの地元の学生さんも乗っていました。

九份の街の中心でバスを降りたら、海が見えて良い眺め。

ここからは夕食まで自由行動になりましたが、千と千尋の神隠しの
湯婆婆の湯屋のモデルになったというお茶屋さんに行きたい人は
ガイドさんにくっついて行きます。

ここがその「阿妹茶楼」
眺めがすごく良かったです。



お茶とお菓子を頂きました。値段は、わすれたー。

台湾では冷たいお茶は甘くてあまり美味しいとは思わなかったのですが
熱いお茶は香りがよくて美味しかったです。何杯もおかわりしてしまった。

台中出身で、御実家はお茶屋さんだというガイドさんは
ぜひ台湾のお茶を買うように、と勧めていました。
台湾のお茶を日本で煎れると、甘味が増すのだとか。
それは台湾は硬水、日本は軟水だからなんだって。

お茶菓子は九份の名物だというお芋の団子、果物の砂糖漬け、黒ゴマのおせんべい
それから落雁のように見える緑のお菓子は、緑マメのお饅頭?
中にあんこが入っていて、落雁より柔らかく、すぐに崩れました。
食べにくかったので、懐紙を持って行けばよかった。



こうして熱いお湯を沸かしてました。


九份といえば「千と千尋の神隠し」ですが、私にとっては
大昔に見た台湾映画、「恋恋風塵」と「非情城市」のイメージですね。

お茶を飲んだあと街中を歩いたのですが、狭い石段は凄い人。
途中で止まって写真を撮る人が多いので、渋滞状態でした。

道幅が狭くて、その両脇にずらっと店舗が並んでいて
雰囲気はあるのですが、人が多すぎてぐったりしてしまいました。
清水寺の産寧坂も真っ青な混み具合で、下りでは人に押されて転びそうになりました。
もう、なんか一回でいいやーと思ってしまった。

山の上なのと建物が古いのとで、あまり排水設備が良くないのかな。
食べ物の匂いと下水の匂いが混じって、頭がくらくら。
しかも道に迷って、狭い通りを右往左往して、本当に神隠しにあうかと思った。
もう少し時間の余裕があれば、ゆっくり見て回れて印象も違ったと思います。

その後、「九份茶館」という店で食事をしたのですが、
点心みたいなのが出るのかと思ったら
豚の角煮やら蛍イカのフライやらエビの酒蒸しやらと、
5000円のコミコミツアーの割には豪華で、味もとても美味しかったです。
このあたりはイカが取れるそうで、イカのフライは名物料理だそうです。

その後バスで台北に 戻って、士林夜市で解散。

夜遅くても凄い人でしたね。縁日みたい。
これを毎日、市内のあちこちでやっているなんて台湾、凄すぎ。

ガイドさんは服が安いといっていましたが、それほどでもなかった。
日本でもっと安いとこ知ってるし、って日本の景気が悪いってことやん。
全然自慢にならないわ。

食べ物は、大きな鶏の唐揚げを買いました。
お腹の調子が悪かったのであまり食べられなかった。
今回は台湾の有名な食べ物はほとんど食べていません。
なんか残念だわ。暑くて食欲がなかったの。

ガイドさんおすすめのカフェでお茶を飲みました。
この飲み物は、台北の学生の間で流行っているそうです。

冷たい烏龍茶の上にクリームをのせたもの。
ものすごい巨大なグラスに入れてくれました。
烏龍茶の上にクリームがのっていて
泡の上の緑は柚子か何かのピール。 想像通りの味です。
やっぱり甘かった。なぜに烏龍茶にクリームをのせる?
台北の冷たい飲み物は甘すぎてしんどかったです。

帰りはMRTに乗って、ホテル近くの夏寧観光夜市に行きました。
規模は小さいし食べ物屋台がほとんどでしたが
雰囲気はこちらの方が良かったですね。

通りの真ん中に屋台がずらっと並んでいました。


通りにある飲食店も遅くまで賑わってました。

お腹の調子がよければ、ここでいろいろ食べたかったわ。
次の機会ということにしておこう。

2017年9月28日木曜日

台湾旅行二日目

東京大衆楽団の2326日の浅草神社演奏会の動画、
インスタとツイッターにアップされているのを拝聴いたしました。
今回も大盛況だったみたいですね。

「月よりの使者」、わーわーわー!
孝太郎さん、すっぱりと清々しくて力強い声!
高いところから低いところまで安定してるし、響きが美しいわぁ。
とくに「幾度秋をさ迷えど」の秋の「あ」が
ふわっと柔らかくてすごく綺麗。これはなかなか出せませんわ。
それから、そのあとの「月よりの使者」の「よ り の」!
どうですか、この、日本製ベルベッティーンを
下から上へ撫で上げたような滑らかさは。
(分かり難い例えだ)
この「よ」の響きがたまりませんわ。

細かくてすみません。でもこの方はこういう細かいところが
(いつもじゃないけど)ものすごーく良いんですよ。
背筋がぞわぞわするくらい良いと思うの。

この曲は歌詞が過剰に思えて、あまり好きではなかったのですが
こうなると生で聴きたくなってきますね。
1日の岡山がほんとに楽しみ!

1日を待ちながら、台湾旅行二日目の備忘録です。

****

朝食クーポンをもらって、ホテルから道路を挟んで斜め前の
簡易食堂のようなところへ行きました。
間口一間くらいの狭い店で、入り口のところで調理したものを
中のテーブルで食べます。テイクアウトを待っている人もいました。

台北のアパートは狭くて、キッチンが無い家も多いらしく
朝からこういうところで朝食を済ませて、お昼用にタッパーに詰めてもらったり
店頭で売っているサンドイッチを買ったりするそうです。

クーポンの三種類のメニューから選んだのがこれ。

手前は私が選んだ、大根餅に目玉焼きが乗せてあるもの。
奥が友達が選んだ、薄い小麦粉のクレープみたいなシートに
チーズとハムを巻いたもの。
どちらも上から甘辛いシロップが掛けられていて、なんとも微妙な味。
飲み物も選べるのですが、どれを選んでも砂糖たっぷり。お茶まで甘い。

このクレープみたいなものをテイクアウトしに来た奥さんが
出来上がるまで20分ほど待っていましたが
いくらキッチンがないと言っても、この程度のものは
ホットプレートかなんか使えば5分ほどで大量に焼けると思うのだけど。
待っている20分がもったいないと思うか、手間と材料費がもったいないと思うか。
うーん、ここで暮らしている人たちは後者なんでしょうね。

量が少ないようで、大根餅は結構胃に溜まりました。
腹ごなしに周囲を散歩。

細い道を入ったところに、こんなお堂?廟?
どなたかを祀ってある建物がありました。
とても華やかな彫刻がしてあって、お線香のよい香りが漂っていました。
こういう建物は市内のあちこちにあって、朝から結構若い人が手を合わせています。
手入れも行き届いていて、地元の方たちがとても大切にされているようでした。

このあたりは繊維の問屋街ですね。
とても雰囲気のあるレトロな建物が並んでいました。
こういう古い建物が普通の商店や作業場に使われていて
派手な漢字の看板がなぜかフィットして不思議な空気を醸し出していました。

古い建物と近代的な新しいビルが混在していて
すごく活気があるのに、どことなく憂いのようなものも感じさせて
それが街の美しさにもなっているような気がする。

これはホテルのすぐ近く。




小さな通りにも雰囲気のある建物がいっぱいありました。


MRTに乗って、衛兵交替があるという中正紀念堂へ。
駅も格好いい。

ここがもう、広い広い。左右が劇場で正面が廟になってます。


中はこんな感じ。

中正というのは、蒋介石のことなのね。

衛兵が立っていたのですが、ぴくりとも動かないので
最初は人形かと思った。

空軍の儀仗兵みたいですね。背が高くて体格が良かったです。

衛兵交替を汗だくで見て、すごく暑くて疲れたので、
駅近くの路地にあったこじゃれたカフェに入りました。

これがこの店のオリジナルコーヒーですが、甘くて濃い。
冷たい飲み物は不思議なくらいみんな甘いですね。

頼んだのがワッフルとパウンドケーキ。
黒板に今日のメニューが書いてあったのですが、全部漢字で分からない。
適当に、これは葡萄だ、これは芒果だと辺りをつけてました。

こじゃれたカフェは日本のこじゃれたカフェと変わりません。
飲み物は130~150元とちょい高め。
店員さんは英語を話してくれましたが、なまりがきつくて良く分からない。
でもこっちの人は、ためらわずポンポンと言葉を継ぐので
なんとなく言っていることが分かってしまうし、こっちもつられて同じように
ついポンポン言ってしまうので、何となく通じてしまう。
日本人に足りないのは、このためらいのなさだな。

台湾の人は、言葉が通じないなら、とにかく自分の言いたいことを伝えようと
ニコリともせず、かといって面倒くさそうにもせず、ぶわーっとしゃべりつつけるのね。
反応するこちらも言葉がまじっちゃって、自分が英語を話しているのか
日本語を話しているのか適当な台湾語を話しているのか、訳が分からなくなってくる。
同じように、お店の人も、ぐわーっと台湾語で話していると思ってよく聴いてみたら
実は英語と日本語だった、とか。
もう、通じたらなんでもいいわ、という気になります。

私が頼んだレーズン入りパウンドケーキ。
あ、レーズン!と黒板の葡萄の文字を指さしたら、店員さんが、うん、うん、レーズン、
という風ににっこり。漢字万歳だわ。

友達が頼んだもの。マンゴーとマンゴーアイスが付いたワッフルでした。
マンゴーかき氷を食べなかったので、今回食べたマンゴーはこれだけ。

どちらも値段は日本円で1000円近かったと思います。
こじゃれたカフェは台湾でも日本でも、お値段もこじゃれてますね。

そこからまたMRTで大安森林公園駅までいきました。
この近くの建国高架道路という高速道路の高架下が
日曜花市と玉市になっています。

高架下の左右にずらっと植木屋さんや花屋さんがならんでいました。

台北の人は植物が好きみたいですね。
狭いアパートのベランダにも、路地にも鉢植えがいっぱい並んでいました。
鉢はだいたい10元ですね。持って帰れないのが残念。

花市を抜けると、こんどは玉市。

こっちは天然石やアクセサリーを商う人のテーブルが並んでいて
ちょっとプロっぽい雰囲気。

友達が翡翠のピアスを探していて、たまたま立ち止まった店で
思い切り値切り倒していました。
私も店の人にリングを見せられたのですが、うーん、あんまり興味ないからいいわー。
でも友達がまた値切り倒した。さすが、中国でいつも値切り倒しているだけのことはある。

ここの玉は本物とは限らないし、買ったものが本物かどうかも分からないけど
こういう所で値切った、という体験を買ったということで納得しています。

値段は日本円で3000円弱まで下がった。ファッションリングと割り切れば
普段使いによいのではないかと。

次からはちゃんと研究して戦略を立てていこう、と話し合いました。
良い品を買うより、どこまで値切り倒せるかが目的になってるという
私たちは紛れもなく関西人。

そこからまた地下鉄に乗って中山まで行きました。
このあたりは繁華街で、観光客も多くて観光客向けの店もいっぱいありました。
日本人と韓国人と中国人で溢れ返ってましたね。
当然、この三か国語は通じます。

鼎泰豊で小籠包を食べようと思ったのですが、凄い行列であきらめました。
この店は日本にもあるしね。

私はお買い物より、やっぱり路地の建物が気になる。

暑くてふらふらだったし、この日は夕方から九份に行く予定だったので
ホテルに戻りました。

北門駅の地下を歩いているとYの地下街に出ました。ここがすごい。
異国情緒あふれている、というか異国だけど、台湾じゃない。
台北駅の地下街はものすごく広くて綺麗なのですが
ここら辺りは、まるでハイハイタウン(大阪ローカルで申し訳ない)。
めちゃくちゃもっさりしてる。そしてもっさりした物売ってる。
UFOキャッチャーまである。
お客さんはほとんどが出稼ぎのインドネシア人で
家族で遊びに来て、インドネシア料理を食べてました。

疲れていたのにこの懐かしい雰囲気にテンションあがっちゃって、
なぜかフードコートで牛肉麺なんか食べちゃった。
正直、あんまり好きな味ではなかった。
この肉、生肉ではなくて干し肉ですね。
なぜに干し肉をまた火にかける?

飲み放題のお茶を汲んでいたら、愛想のいい店員さんが
「ティー、フリー、OK?」と。
すみません、そうだと思って聞く前にもう飲んじゃってます。 
そしてやっぱりお茶は甘かった。

北門駅から出て外を見ると、こんな建物が。


この門は清朝のころの建物だそうです。

となりが日本統治時代の建物。郵便局になっていました。





現代の高層ビルはこれ。
新旧のコントラストが面白いです。


疲れたので九份は明日にする。

また放置、そしていつのまにか春

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